

カフェ物件を探していると、1階より家賃が抑えられ、広さも確保しやすい「2階・地下・空中階」の物件が目に入ることがあります。
条件だけを見ると魅力的ですが、「お客様に気づいてもらえるのか」「階段を上ってまで来てもらえるのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
2階や地下でも、成功しているカフェはあります。ただし、1階の路面店と同じ考え方で選ぶと、集客に苦戦しやすいのも事実です。
この記事では、2階・地下・空中階のカフェ物件で、成功と失敗を分けるポイントを解説します。
2階以上や地下の物件には、次のようなメリットがあります。
1階の路面店より家賃が抑えられることがある
同じ予算でも広い物件を選びやすい
通行人の視線や道路の音が入りにくい
落ち着いた空間や隠れ家的な雰囲気をつくりやすい
眺望など、その階ならではの魅力を出せる場合がある
特に、長く滞在してもらうカフェや、店内の世界観を大切にしたい店とは相性があります。
一方で、通りを歩いている人が偶然入店する「通りがかりの集客」は弱くなります。家賃が安い分、店の存在を知ってもらう工夫が必要です。
2階や地下で成功しやすいのは、目的を持って来店してもらえるカフェです。
たとえば、
その店でしか食べられない看板メニューがある
コーヒー、紅茶、スイーツなどに専門性がある
内装や眺望など、空間そのものに魅力がある
SNSや口コミで店を知り、店名を検索して来店する人が多い
予約やイベントなど、来店する目的が明確になっている
といった店です。
「近くを歩いていて、たまたま見つけたから入る店」ではなく、事前に店の存在を知り、場所を調べて来てもらう店として考える必要があります。
空中階の物件でよくある失敗は、家賃の安さだけで決めてしまうことです。
家賃が月5万円安くなっても、店の存在に気づいてもらえず、毎月の売上が落ちれば意味がありません。看板や広告、SNSでの発信に追加費用がかかり、結果として1階より負担が大きくなることもあります。
特に、次のような物件には注意が必要です。
建物の入口が分かりにくい
道路から見える場所に看板を設置できない
階段が急、狭い、暗い
エレベーターがない、または場所が分かりにくい
ベビーカーや高齢のお客様が利用しにくい
地下で湿気や臭いが気になる
店内が良くても、そこまでたどり着きにくければ、お客様に選ばれにくくなります。
2階・地下・空中階のカフェでは、店内だけでなく、建物の入口が入りやすいかが重要です。
内見するときは、道路の反対側や、駅から歩いてくる方向からも建物を確認しましょう。
道路から店の存在が分かるか
袖看板や置き看板を設置できるか
階段やエレベーターの場所がすぐに分かるか
入口にメニューや店内写真を掲示できるか
夜でも入口が明るく、安心して入れるか
看板の位置や大きさは、貸主や管理会社のルールで制限されていることがあります。契約後ではなく、どこに、どのような看板を出せるのかを契約前に確認することが大切です。
2階程度であれば階段だけでも成立する場合がありますが、急な階段や幅の狭い階段は、お客様にとって大きな負担になります。
3階以上では、エレベーターの有無がより重要です。エレベーターがあっても、入口から遠い、暗い、ほかのテナントと共用で混雑するなど、使いにくい場合があります。
また、食材や飲料の搬入、毎日のゴミ出しも確認が必要です。お客様の動線だけでなく、スタッフや納品業者が無理なく出入りできるかも実際に歩いて確認しましょう。
地下物件は、外の音が入りにくく、非日常的な空間をつくりやすい反面、設備面の確認が欠かせません。
特に確認したいのは、
排気ダクトを屋外まで通せるか
厨房排水を問題なく流せるか
排水ポンプが必要か
湿気、カビ、臭いが発生していないか
大雨のときに浸水するリスクがないか
避難経路や消防設備に問題がないか
という点です。
地下の設備工事は、条件によって費用が大きくなることがあります。できれば内装会社などの専門家にも確認してもらい、工事費の見通しを立ててから契約を判断しましょう。
2階・地下・空中階の物件を検討するときは、最低限、次の5つを確認しましょう。
その階まで来てもらえる店の魅力があるか
道路から入口と店の存在が分かるか
看板を出せる場所と条件を確認したか
階段・エレベーター・搬入動線に無理がないか
家賃だけでなく、工事費や集客費を含めて成立するか
この5つに不安がある場合は、「家賃が安いから」という理由だけで契約を急がない方がよいでしょう。
2階・地下・空中階だから、カフェに向かないわけではありません。
大切なのは、
通りがかりに頼らず、目的来店をつくれるか
お客様が迷わず、安心して店まで来られるか
看板やSNSなど、店の存在を伝える方法があるか
階段、エレベーター、搬入動線に無理がないか
家賃、工事費、集客費を含めた総額で判断できているか
という点です。
家賃の安さと引き換えに集客の難易度が上がることを理解し、それでもお客様に選ばれる理由をつくれるなら、2階・地下・空中階は有力な選択肢になります。
個人カフェ不動産では、カフェづくりの視点で、2階・地下・空中階の物件についても、入口の分かりやすさ、看板、動線、設備、想定売上まで含めて確認しています。
気になる物件のURLや募集図面があれば、契約前の段階でもお気軽にご相談ください。
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